ファイナリティの問題を解く-エグゼクティブサマリー

NEM

はじめに

本稿は下記、Symbol公式サイト記事の翻訳記事になります。

誤訳ございましたらご指摘いただければと思います。

訳文

ファイナリティとは何か?

ブロックチェーン空間におけるファイナリティとは、チェーン上のトランザクションやブロックが将来的に変化するリスクがあるかどうかを誰かが判断できる方法のことです。

およそブロックチェーンにはマイクロフォークが頻繁に存在して、その状態から継続的に単一のチェーンに回復しています。これらのマイクロフォークでは、ブロックAが次の有効なブロックだと考えるノードもあれば、ブロックBが次の有効なブロックだと考えるノードもあり、ネットワークがフォークして、1 つまたは多くのブロックに連なる、いくつかのブロックのための 2 つの並列チェーンを作成します。

ネットワークには、どの並列チェーンが正しいかというコンセンサスを得る方法が必要であり、すべてのノードが同じチェーン上に戻って(共通の台帳になるように)、間違ったものをロールバックする必要があります。その過程で、チェーンが合意されたブロックを(最終的なものとして)マークすることができれば有用でしょう。

ファイナリティがなければ、どのようなトランザクションも理論的にはロールバックされる可能性があるため、ファイナリティは重要といえます。

ファイナリティとは、与えられたチェーン内のトランザクションが確定とみなされるプロセスのことで、このことにより、トランザクションはロールバックされないか、またはロールバックされる可能性が非常に低く、恒久的なものとして信頼に足るものになります。

ファイナリティには2つのアプローチがあります ー 確定的アプローチと、確率的アプローチです。

確率的ファイナリティ – これは最も一般的なもので、並列チェーンを意図的にはじめても、実際のチェーンをロールバックさせることが法外に高価で非現実的であるほどに、十分なブロック通過がなされているもので、おそらく最終的といえるものです。

確定的ファイナリティ – ネットワークがブロックやトランザクションをチェーン上で最終的なものとして合意(通常は何らかの形でマーク)することを意図するもので、最終的であることが決定されるものです。

なぜSymbolにとって重要なのか?

取引所、カストディアン、規制対象事業体、および所有権移転ソリューションと話をするとき、ファイナリティが重要であり、XYM上場にむけて、少なくとも1つのTier1取引所との会話の中でそれが提起されてきました。

確定的ファイナリティがなければ、チェーンのユーザーは、取引が最終的なものであると判断できるようになるまで、リスクを管理するためのチェックを組み込まなければなりません。(つまり、ビットコインにおける6ブロックの確認と、それにかかる1時間を)

より新たなチェーンでは、確定論的ファイナリティを追加する方法があり、安全性が高く、より堅牢で、ワークアラウンドをとる必要が少なくて済むことを意味しますが、例えばDDoSが発生しやすいなどのトレードオフがあります。これらのチェーンはSymbolの競合/同位のものです。

Symbolの歩む道は?

コア開発者は、最先端のアプローチと最先端の研究に基づいて、いくつかのソリューション設計に取り組んできました。これは難しいテーマであり、私たちは外部の支援を請うて、必要な個所においてサポートや助言を受けています。

設計は順調に進んでいますが、完全に決定する必要のある領域があり、予想よりも時間がかかっています。

この段階では、ローンチが遅れる可能性が高いと見られており、開発者は設計と並行して開発を続けてきましたが、今は設計が完全に合意されないまま進行が滞っている段階です。

その期間は数ヶ月ではなく数週間になりそうですが、設計が完成するまではわかりません。正確な日程は数週間後に判明する予定です。

ファイナリティへのアプローチの詳細については、フォーラムの投稿をご覧ください。

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